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「鬼滅の刃」フレグランス(新装版) 妓夫太郎
夜の
湿り気を帯びたローズマリーの渋みが、どんよりと暗いパチュリの苦みと共に低く漂いだす。 Bergamot, Rosemary, Green Note Labdanum, Clary Sage, Patchouly Vetiver, Cedarwood, Sandalwood, Musk ※ 価格改定について ★既存の「『鬼滅の刃』フレグランス」はこちら ※本商品は、「『鬼滅の刃』フレグランス」のパッケージデザインがリニューアルとなった商品です。 商品サイズ:86mm×55mm×29mmパッケージサイズ:90mm×58mm×33mm 内容量:30ml 原材料 : エタノール、香料、着色料 生産国:日本 ご注意 : 実際の商品と色味などが異なる場合があります。ご了承下さい。 ©吾峠呼世晴/集英社・アニプレックス・ufotable この商品のレビュー
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※堕姫ちゃんの名前に関する若干のネタバレがあります。遊郭編を最後までご覧になっていない方は、このレビューを読まれないほうが良いかもしれません。
妓夫太郎君をイメージした香水を開発・販売してくださり、誠にありがとうございました。 香水に明るくないながらも、個人的に感じ取ったことを書いていこうと思います。 トップノート 思ったよりも渋みのあるローズマリーが、ベルガモットの清涼感ある香りを纏って漂います。個人差があると思いますが、ヒノキの入浴剤に類する清潔感がありそうな印象でした。1分ほど経ちますとグリーンノートによるものなのか、苔のような湿った香りが混じり始め、より仄暗さと和の雰囲気が強まります。 ダウナー系のお兄さんぽさ、初登場時のただならぬ緊張感が思い起こされ、皮膚をかきむしりながら「妬ましい」とつぶやき叫ぶ、衝撃的な第一印象が表現されているようです。 ミドルノート ベルガモットが流れ去りつつ、落ち着いたラブダナムの花の香りが徐々に姿を現し始めます。しかし花でありながら、華やかさというよりは日陰に咲く花のように感じるのは、墨汁に似ているとも言われるパチュリの渋い苦みが全体に混ざるからでしょうか。「和」と「危険・不穏」を感じさせる、やや毒々しい香りが彼の毒や強さのようでもう最高です。ありがとうございます。そんな中でふと流れる優しいクラリセージが、梅ちゃんへの愛情や思いやりを想起させます。 息もつかせぬ早業と、二つの戦闘をこなしながら目まぐるしい駆け引きによる死闘を繰り広げる、妓夫太郎君の恐ろしさ。戦闘中でも妹のピンチには真っ先に駆け付けたり、泣いている妹を優しく慰めたりする妓夫太郎君のやさしさが感じ取れます。 ラストノート 針葉樹林の只中にいるような、微量な酸味を含むシダーウッドがメイン。ムスクやサンダルウッドの奥深くコクのある静かでわずかな甘み。そこへべチバーの土っぽさのある香りが全体を引き締めているので、飽きのこない安心感のある落ち着いた香りです。今までと比較すると一筋の光が差し込むような印象となっています。妓夫太郎君から梅ちゃんへの愛情、思いやり、後悔、悲しみ、慈しみが余すことなく表現されています。 梅ちゃんを連れて地獄へ行く直前のシーンのような、わずかな救いを感じさせます。妓夫太郎君にとって唯一といってもよかった幸福と誇りの象徴である梅ちゃんを、梅ちゃんの幸せのためにわざと突き放そうとした、悲壮な覚悟と慈愛がここに詰まっています。初めて嗅いだ時に少し泣きました。何度生まれ変わっても二人は兄妹になれるし、次は幸せになれるよ! なって! 全体の印象 辛口な人生、甘さはほぼなく、ラストノート以外では光が差すことがない。和の穏やかさと湿度や渋みが常に漂っていて、いつも危険がどこかに潜んでいました。一方で、子どもでいられなかった少年の悲しみや、環境によってもたらされた歪み、梅ちゃんという希望も込められているようです。 全体的にさっぱりと清潔感のある香りなので、ひいき目があるかもしれませんが、季節や場面を問わず使えるのではないでしょうか。甘い香りが好きな方は、普段あまり使うことのないタイプの香りだと思われます。逆に、渋みやシダーウッド、爽やかなハーブの香りが好きな方はお気に召していただけるかもしれません。 購入を迷っている方や、妓夫太郎君のことが気になっている方の参考になるレビューになっていれば幸いです。 妓夫太郎君と梅ちゃんを是非ともよろしくお願いいたします。
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